2013年9月号【西城凛 + Canon EOS Kiss X7i】3週目



EOS Kiss X7i売りの機能で本番では使わなかったものとして、「タッチパネルによるAF」があげられる。ライブビューを使った撮影でも動画撮影でも、どちらでも使える便利なAFだ。技術的には、撮像面位相差AF搭載した「ハイブリッドCMOS AF」となる。

一般的にデジタル一眼レフカメラは、速度優先で「位相差検出方式」が多く使われ、コンパクトカメラなどは精度を優先し「コントラスト検出方式」が使われている。「ハイブリッドCMOS AF」は、CMOSセンサーに位相差AF用の画素を組み、ライブビュー撮影、及び動画撮影で、高速なAFを実現し、最後にコントラストAFで精度を上げる仕掛けだ。

大雑把に言うと、位相差検出方式でざっくり距離を合わし、その後、コントラストAFでバッチリ決める。もちろん素早くAFを合わすには、レンズ側のステッピングモーター(STM)も重要。今回使用した「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」は、これにアジャストしたレンズになっている。

テスト時に少し試したが、確かに指でタッチすると、そこに即合わせに行く感じだった。考えてみれば、一週目に掲載した超ローアングルの一枚はこれで撮影すればよかったと、今更ながら後悔。あのカットは確かにライブビューは使ったものの、AFを中央上に合わせAFロックし、シャッターを切っている(笑)やはりこの手の機能は日頃から操作しないと、とっさの時には忘れているものだ。


そのAFセンサーだが、実はEOS Kiss X7iとX7とでは構造が違い、前者は「オールクロス9点AFセンサー」、後者は「中央のみクロス」となっている。従ってX7iの方が高性能。ただ話がややこしいのは、X7iは先に書いた通り「ハイブリッドCMOS AF」なのだが、X7は「ハイブリッドCMOS AF II」となり、こちらはX7の方がカバーエリアは広い。双方で凸凹があり、打ち消しあってる状態になる。

できればX7のボディに、バリアングルモニター、そしてオールクロス9点AFセンサーがあれば、ベストな組み合わせとなるものの、現実はそうならないのがもどかしい。X7の次モデルあたりで実現して欲しい部分だ。

今週の動画は、ピントが前後に大幅に動くシーンが入っている。何時もはピントを外すのが怖いので、できるだけ前後の移動を少なくして撮っているが、調子が良さそうだったので試してみた。結果はゆっくり動かせば追尾するが、これ以上早く動かすとヒット率が下がってしまう。やはりムービー専用のカメラとは、撮り方を変えた方がいいのだろう。

3週目の写真、上ブロックの私服は、RAW現像ながら色温度を5枚分ある程度合わせた以外、ほとんど何もパラメータを触っていない。撮って出しのJPEGに近い状態となっている。十分明るく天気が安定しているとRAW現像と言っても調整する部分が減るので楽できる。(つづく)


actress 西城凛
Canon EOS Kiss X7i
EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM
EF35mm F2 IS USM

music TAM Music Factory
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