本日より6月号スタート!「SIGMA SD1 Merrill」と「椿かおり」ちゃんの登場だ。撮影日は5月30日(水)。運よく他の撮影と相乗りする形でハウス・スタジオを使うことができた。この関係もあり、過去のウィークエンドも含め撮影する時間帯が午前中から昼過ぎまでがほとんどの中、今回は珍しく16時近くから夕方にかけてとなっている。
「SIGMA SD1 Merrill」の主な仕様は、有効画素約4,600万(4,800×3,200×3層)APS-Cサイズ相当(23.5 x 15.7mm)の撮像素子Foveon X3「Merrill」センサーを搭載、最大記録画素数4,704×3,136×3ピクセル、ISO100~6,400、バッテリーは専用リチウム電池Li-ion Battery Pack BP-21、CFカードスロット、3.0型約46万ドットのTFT液晶モニタ……など、シグマSAバヨネットマウントに対応したデジタル一眼レフカメラとなる。
初代「SD1」は2011年5月20日に発表され、三層構造の特徴的なイメージセンサーから非常に注目されていたものの価格が70万円前後と、とても容易に手が出せるカメラではなかった。しかしこの「SD1 Merrill」は、イメージセンサーの製造工程の一部を見直し、大幅なコストダウンに成功。実勢価格は20万円程度になり、3月から発売開始。一気に購入し易くなったと言える。
今回使用したレンズは、「17-50mm F2.8 EX DC OS」の一本。手ブレ補正機能付きでF2.8の明るいズームレンズだ。「SIGMA SD1 Merrill」では、35mmカメラ換算約1.5倍の焦点距離に相当し、ポートレートにピッタリのレンズとなる。写真はRAW(HIGH)+JPEGで撮影し、RAWデータを「SIGMA Photo Pro 5」で現像、任意のサイズにできないため、標準サイズの4,704×3,136ドットで書出した後、Photoshopで掲載サイズに合わせて長辺を1,000px(PREMIUM版は2,600px)にリサイズしている。
カメラの設定は工場出荷状態のまま。ISO感度/絞り/シャッタースピード/AFモード以外は特に触っていない。「SIGMA Photo Pro 5」では、素材に合わせて、露出/コントラスト/X3 Fill Light/ホワイトバランス/カラーモード/カラー調整などを調整。基本的にホワイトバランスは”晴れ”、カラーモードは”ポートレート”、ノイズリダクションは色ノイズ/輝度ノイズとも標準の中央とした。
「SIGMA SD1 Merrill」の最大の特徴は、冒頭で触れた様に、一般的なデジタルカメラのイメージセンサーに使われているベイヤー配列ではなく、RGB全色を3層で取込む”Foveon X3「Merrill」センサー”にあり、その構造上、ローパスフィルターが必要無いことだ。ローパスフィルターはイメージセンサーの前に配置され、光学的に処理するため失う情報もそれなりにある。しかしこの”Foveon X3「Merrill」センサー”ではダイレクトにイメージセンサーへ情報が届けられ、結果、解像力が向上する。
昔の連載に書いたと思うが、筆者はもともと、古のデジタル一眼レフカメラ、Canon EOS DCS 1c/3c育ちで、この頃のデジタル一眼レフカメラにはローパスフィルターは無く(液晶モニタも無かった)、後に出たCanon EOS D2000はローパスフィルターの取り外しが可能だった。もちろんこれらのイメージセンサーはベイヤー配列なので、多くのケースで現像後はモアレが発生する。後処理でPhotoshopを使いフィルターなどを駆使しモアレを低減する必要があった。今となっては懐かしい話だ。最近では「Nikon D800E」や「FUJIFILM X-Pro1」など、ローパスフィルターに着目した製品も少しずつ出始め筆者としては注目している。是非RETURNSで扱ってみたい。
さてRETURNSになってからは、試用したカメラの動画機能を使って、短いHD解像度のイメージビデオをYouTubeに掲載していたが、この「SIGMA SD1 Merrill」は、もともと動画撮影機能が無い。もちろん他のカメラを使って動画を撮る事も可能であるが、それだと本サイトの趣旨から外れるため見送った。
椿かおりちゃんは今回初対面。水着無しの私服だけと言うこともあり、立ってるだけで存在感のある子でと思いお願いした。撮影終了後、記事で名前を書く時、「かおりちゃん?かおりさん?かおり様?」どれがいいと聞いたところ、「様も嫌じゃないかもぉ~」と笑っていた(つづく)。