2012年5月号【河井あすな + SONY α65】4週目



同社のサイトには「開発者インタビュー」のコーナーがあり、今回扱ったα65に関しても各担当者の想いがいろいろ語られている。「画質編」では、APS-Cサイズでフルサイズのα900と同等の有効約2430万画素に対応するための大変さ、「スピード/トランスルーセントミラー・テクノロジー編」では、処理速度の向上のシビアさ、「XGA OLED Tru-Finder(トゥルーファインダー)編」では、試作→フィードバック→見直しの繰り返しによる完成度の向上、「デザイン/操作性編」では、グリップへのこだわり、そして「レンズ・アクセサリー編」では、システム全体での使い易さ……など、結構なボリュームで読み応えがある。

一通り読んだ後、このα65で撮った感触や感想を改めて考えると(試用期間が短いので使い込めばまた印象も変わると思うが)、処理速度にせよ、EVFの見易さにせよ、ボディの雰囲気にせよ、確かに使い手が、ここに書かれた内容に「なるほど!」と思ってしまう。

特に処理速度に関しては、最近のデジカメであれば、シャッターを切った直後、写真を液晶パネルで確認できるのは当たり前と思っていたが、α65は先に書いた様に、有効約2430万画素。RAWデータは一枚24MB前後になる。JPEG(6~9MB)との同時記録だと、30MB越えの容量を画像処理しつつ、メディアに記録しつつ、それでも撮影者に対しては全く待ち時間を感じさせないのだから、相当な処理能力だ。α77のインタビューの中に”最初に約12コマ/秒と聞いたときは正直言って「うそだろ?」と思いました(笑)”とあるが、本当にそうだったのだろう。

ここ一年ほど、フォトジェニック・ウィークエンドの連載が止まっていたこともあり、あまり新型のデジタルカメラや各カメラメーカーのサイトなどを見ていなかったが、このインタビューなど、面白い記事が載っているケースもあり、今後、その月に扱うカメラで撮る前に、メーカーのサイトでスペック以外の情報を事前に得れば、また違った撮り方になるかも知れないと思った次第だ。


まだ触れていなかった事として、バッテリー駆動時間が残っていた。写真がRAW+JPEGで一衣装平均150枚の計約600枚(実際はRAW+JPEGなので1200枚)、動画が計24分。今回はバッテリーが一つだったので不安だったものの、最後の最後一目盛り減った程度だった。掲載しているイメージムービーと動画の撮影時間に開きがあるので、多くの部分残っているのがバレてしまうが(笑)、液晶パネルでのリアルタイム表示に加え、AF作動させた時間の方が長く、バッテリーもそれなりに消費しているハズなのだが、かなりのタフネスぶりと言えよう。

もう一点、文末の使用機材の中に「DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM」も含まれているが、結果的にはほとんど使わなかった。他二本と写り(映りも)が異なるからだ。流石に高価な単焦点レンズとの違いは明らかで、加えて高性能のEVFもあるため、ファインダーを見た瞬間に違いが分かる。透明感やシャープさがまるで別次元。もしかすると光学ファインダーなら、気が付かない可能性もあるが、こればかりは仕方ない。もちろんボディが小さいので、コンパクトなズームレンズはジャストフィット。お散歩セットにはピッタリだ。用途に応じて使い分けたいところ。

今回のイメージムービーは全てAFを使い、手持ちで撮影している。一週目書いた様に、AFで撮影するには露出制御はプログラマブルオートとなり、露出は固定できない。そこで出来るだけ背景と被写体との光のバランスが変わらない様、撮っていたものの、1分12秒辺りから立ち上がるシーンで、下から顔に向かってカメラを上げると、背景が空抜けなので(=明るい)、顔が暗くなってしまい、その手前でカットしている。出来れば他のAv/Tv/MでのAF対応が欲しい感じだ。

さて、なかなか決まらなかった6月号の撮影、実は昨日無事終了した。何とか来月6月8日(金)に間に合いそうだ。カメラは、「SIGMA SD1 Merrill」、タレントは「椿かおり」ちゃん。ただカメラに動画撮影機能が無いため、イメージムービーは無し、また水着無しの私服のみの構成と、再開してからの通常パターンとは少し違った内容になる。6月号をお楽しみに!


actress 河井あすなARDENY ENTERTAINMENT
SONY α65
SAL35F14G
SAL24F20Z
DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM
music TAM Music Factory
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